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    オストアンデル 曽我部恵一プロデュース!飛躍的な進化を遂げた、待望の2ndアルバムをリリース!

    オストアンデル、待望のセカンド・アルバム発売に寄せて

    テキスト:安達きみ乃

    あるバンドや音楽家が大きな進化を遂げた時、ただ音楽を聴いているだけの立場なのに、“目が覚めた”かのような気持ちになることがある。 殻を打ち破ったり、何かを掴んだりするのはあくまでも音楽を鳴らす側なのに、こちらまではっとさせられるのだ。 そういう瞬間が、すごく好きだ。音楽とその後ろにいる人と、聴いている自分とが、響き合っているような気がする。

    さて、およそ2年ぶりにオストアンデルが発表した今回のアルバムである。 曽我部恵一氏プロデュースのもと、ROSE RECORDSよりリリースされるという前情報だけで否が応でも期待が高まってしまうが、 実際に聴いた時、期待値をはるかに超えた次元でまさしく“目が覚めた”かのような気持ちにさせられた。 1曲目に収録されているリード・トラック「Bakyun the everyday」を聴いた時にそう直感し、全7曲を聴き終えて確信した。これは、飛躍的な進歩だ。

    まず、特筆すべき変化として、新しくベーシストが加入したこと。 前作にはなんとベースの音が入っていなかった。 その思い切りと、ギター2本とドラムで練り上げたアンサンブルも見事だったが、やはりベースがいることで低音の深みがぐっと増す。 楽曲の底辺がしっかりしたことで、ギターのフレーズの幅も大きく広がった。

    そして2点目、とにかく曲がいい。そもそも、オストアンデルはしみじみ曲がいいバンドだ。 前作『music』のリード・トラック「君はまるでダンスしているみたいに」を聴いた時に受けた第一印象もそれだった。 “君はまるでダンスしているみたいに なくした銀のペンダントを探してる”ひとつの光景を淡々と切り取ったかのようで、 でも切ないようで悲しいような、そんな秀逸な歌詞で歌い上げられるポップソング。あれは紛れも無く名曲だった。

    「君はまるでダンスしているみたいに」は、『music』全体をグイグイと引っ張って行く、そういう力のある名曲だった。 だが、「Bakyun the everyday」は違う。 軽快なテンポの四つ打ちと美しいメロディに乗せて、淡々と、 しかしキラキラと過ぎ行く毎日を大事に歌ったこの曲がすばらしいことは違いないが、 言うなれば『ostooandell』というすぐれたアルバムのワンシーンを切り取った楽曲なのだ。 1曲のみが突出しすぎることなく、全7曲、どれもいい。

    強い決意とともに未来を見据える「謎とロマンの旅」、mollyLO(Vo&G)がボーカルを務め、 まさしくタイトル通りの雰囲気を醸し出す「夕方のブルーボーイ」、 ダブのリズムで奏でる「boy meets girl」、 yukaD(Vo&G)とmollyLOによる掛け合いが楽しい「外は嵐」、 最高のポップセンスでアルバムの幕を閉じる「CDEFG」と、実に粒ぞろいの楽曲が揃っている。 その中でも個人的には、3曲目の「harmonix sunshine」がすばらしかった。 “世界のどこにも転がっているはずの出会い”についての歌だ。 ゆっくりなテンポの導入部から、後半に向けてどんどん盛り上がって行き、 ラスト、yukaDが高らかに歌い上げる「say hello!」に、たまらず涙がこぼれそうになる。

    そう、今回のアルバムから連想するのは、 「Bakyun the everday」のPVに映し出されていた高らかな、抜けるような青空だ。 最初から最後まで、どこか切なげだった『music』から、全体的にひとつ彩度が上がったかのような『ostooandell』へ。 ポジティブな空気が漂うこのアルバムに、自らのバンド名を冠した彼らに、心から拍手を贈りたい。 切なさや悲しみは生きていくうえで決別しようのないものであるし、それらを愛した上で幸せや喜びを求めたいとも思う。 だからこそ、ポジティブな空気を、安っぽくならず音楽に込められることは素晴らしい。 名刺がわりとも言えるこのポップ・アルバムを完成させた今、彼らの進む道は、明るい方向へと伸びている。

    『ostooandell』
    オストアンデル
    2010年6月23日発売
    900円
    nauで購入!
    『Bakyun the everyday』
    バームクーヘン, オストアンデル
    2010年6月23日発売
    300円
    ※本作品の販売は終了しております。

    プロフィール

    mollyLO(Vo, G)、yukaD(Vo,G)、ゆういち(B)、ヨシトアンデル(Ds)の4人からなる沖縄在住のバンド。
    2008年に1stアルバム『music』にてインディーデビュー。その後、雑誌の対談をきっかけに曽我部恵一と親交を深め、曽我部プロデュースのもと2ndアルバム『ostooandell』(オストアンデル)を2010年6月にリリース。

    淡々と刻まれるビートと乾いたギターで彩られた緩やかなサイケデリア。そして、その間を這うように絡む絶妙で浮遊感たっぷりの脱力ボーカルを武器に中毒性の高いサウンドを繰り出す要注目のバンドです!!

    ライブスケジュール

    2010年6月26日(土)
    『カクバリズムpresents "下北沢インディーファンクラブ前夜祭"』
    place: 新代田 FEVER
    詳細はこちら!

    2010年6月27日(日)
    『下北沢インディーファンクラブ』
    ※オストアンデルは、19:00よりClub Queにて出演。
    詳細はこちら!

    2010年6月30日(水)
    『~NEW MUSIC BEAM!!!~ グッドラックヘイワ×オストアンデル×曽我部恵一』
    place:名古屋 TOKUZO

    2010年7月1日(木)
    『~NEW MUSIC BEAM!!!~ グッドラックヘイワ×オストアンデル×曽我部恵一』
    place:大阪 鰻谷sunsui

    スケジュールの詳細はこちら!