劣等感を、焦燥感を、そして微かに輝く希望を。
いつだって全力で叫んできたロックバンド、BUGY CRAXONE。彼らが初の配信限定シングルをリリースした。「ハレルヤ」「ボクを信じて」というこの2曲は、これまでのどの楽曲よりもキラキラとまぶしく、なにげない日常を高らかに祝福する楽曲だ。ヒリヒリと張り詰めたロックを数多く鳴らしてきた彼らが、なぜこんなにも迷いなく明るく歌うことができたのか。
結成から14年。彼らは今もたしかに、変貌し、前進し続けている。
[movie info]
music:
ハレルヤ
ボクを信じて
チーズバーガーズ・ダイアリー
at SHIBUYA O-Crest (2011.10.21)
Interview: 安達きみ乃
Direction + Camera: ツツミケント(nau)
とっくに大人なんだけど、やっと大人になった
――今回の2曲は、いつ頃作られたものなのでしょうか?
笈川:曲自体は、たぶん1年くらい前からあるよね? 詞ができたのは半年前くらい。今回は、できてすぐレコーディングをしてすぐ出して、っていう、配信のいいところを使えればなと思って、新しめの曲を持ってきました。
――1曲目の「ハレルヤ」は“コングラッチュレーション”というフレーズが印象的でした。これまでのBUGY CRAXONEの歌詞にはあまり出てこない言葉だと思ったのですが、なぜこの言葉が出てきたのでしょうか?
鈴木:大人になったから、だと思うなあ。
旭:うん、そんな感じはする。
鈴木:私、絶対に大人になった。おばさんになりました(笑)。とっくに大人なんだけど、やっと大人になったなあって思います。あと、曲から「おめでとう」っていう感じがしましたね。おめでとうって思わないとやってらんないぜ、って、自然に思ったような気はします。
――2曲目「ボクを信じて」も、小さな子どもを主人公に据えた曲は新しいと思いました。小さな子に向けて書く、っていうアイデアはどうして出てきたのでしょうか。
鈴木:できるだけ立派な人になりたいと思って、これまでいろんなことを考えたりとか、直したりとか、成長を促したりとか、いろいろ考えながら暮らしてきたんですけど、この何年かで、いろいろわからなくなってきて。そんな中でひとつ、手がかりにするのであれば、今後、この世の中で育っていく小さい子たちに恥ずかしくない人でいたいなあって思ったのは、大きいかもしれないですね。人からどう思われるかはあまり考えないほうがいいとは思うけど、その誠実さは大事だと思うし、BUGY CRAXONEというバンドをやるにあたってはすごく重要なことなんじゃないかなって思いました。
前からこの手の曲はあったけど、それを作り切る勇気が私にはなかった
――他にも、最近のライブで披露されている新曲たちは、以前と比べて全体的に彩度が上がったというか、パッと明るい印象のものが多いような気がします。
鈴木:前から、この手の曲はあって、それをリリースする勇気が私になかったな。作り切る勇気がなかったですね。だからその度に笈川君は涙を飲んでたというか(笑)。
笈川:書かないんですよ! だからもう、「このライブでやるから、絶対書いてね!」って言って。今回も遅かったもんね。
鈴木:そうだっけ?
笈川:遅いよー。相当前からあったよ。
鈴木:でも、できないもんはできないよね。悪いけど、私はそのへんは自由にやらせてもらうな、このバンドに関しては(笑)。
――作りきれなかった、というのは、途中までバンドで合わせたりはしてたけど、ということですか?
鈴木:もちろん。
旭:そういう曲がけっこういっぱいあります。
鈴木:まだまだいっぱいあるよ。アルバム2、3枚分あるんじゃない?
――おお、そんなに……!
鈴木:しょうがないよね、私が歌詞を書くんだから、このバンドは。
――今まで書けなかったような歌詞を書いて、BUGY CRAXONEという音楽が広がった先の、次のアルバムのビジョンなどはすでに見えていますか?
鈴木:(今まで書けなかったような歌詞を)勇気を持ってやったことによって、自分のどの部分を書いてもいいと思えたし、それを作り上げるにあたって音のアプローチをいろんな角度からやってもいいな、と。自分の好きなことを堂々と、どんどんやればいいんだよっていう気持ちがよりいっそう確かになったので、そういう意味では、わたし好みのアルバムができると思います(笑)。
笈川:こだわる箇所が前とはちょっと変わったね。
鈴木:言葉の使い方とかさ。今だったらこうは書かないなあって思う部分もあるから。配信はありがたいですね。思ったことをすぐに出せるのは。
笈川:いい感じのバランスでやれればいいね。配信やって、CD出して。
なるようになるっていうことが、最強だと思ってるから
――先ほど、鈴木さんが「私好みのアルバムができると思う」とおっしゃっていたのですが、おふたりはそこに対してはどうですか?
鈴木:まあ、これまでもそうだけどね。よりいっそうっていうところをふまえて、あなたたちどう思う(笑)?
笈川:いや、でも、外れてないから。
旭:(自分たちが)嫌いなことをやるわけないから。
――3人のバランスがとてもいいんですね。
鈴木:「どうしようかね」って感じだけどね。だって、ドラムを決めなきゃいけないんでしょ(笑)?
笈川:「いけないんでしょ?」って、人ごとみたいに……。
鈴木:でも、それもなんかどうでもいいかなって思うんだよね。ライブができればいいんじゃないのかなあ。
旭:しかも、欲張っていろんなドラマーとやれてるのが楽しいから。
鈴木:僕たちのまわりに、才能ゆたかなドラマーが多いんだよね。
笈川:でもみんな、フリーじゃないんでしょ?
鈴木:そう! 通いなの(笑)。でもそのへんも、どうでもいいですわ。なるようになるっていうことが、最強だと思ってるから。
背中を押してくれたnoodlesとのツーマンライブ
――そして、次回の自主企画イベント、「COUNTERBLOW」が12/8にnoodlesとツーマンで行われます。ありそうでなかった感じだな、と最初に聞いたときに思ったんですけども、一緒にライブに出られたことはありますよね?
笈川:ありますけど、ツーマンははじめて。
鈴木:ドラムが抜けて、私もいろいろ考え込んじゃって、バンドのペースがちょっとスローになってた時に、noodlesがいつもライブに誘ってくれてたんです。それにすごく救われてたというか。体を動かさないとわかんないことがいっぱいあって、たぶん、あの時に声をかけてもらってなかったら、答えを見つけるのにもう少し時間がかかったり、もしかしたら、道がそれてたかもしれない。絶妙なタイミングでいつも声をかけてくださってたので、ツーマンでしっかり、自分のイベントに招待したいなっていうのがあったので、今回は念願かなってですね。
――noodlesは、可愛らしいけれど演奏するとかっこよくて、すごいですよね。
鈴木:女の人の強さってこういうことかもな、って思いますね。noodlesを見てると。
――初のツーマンライブでの一騎打ち、楽しみにしています!
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BUGY CRAXONE LIVE SCHEDULE
12月8日(木)@渋谷Star lounge
『COUNTERBLOW021』
[open/start] 18:30 / 19:00
[with] noodles
[ticket] adv:2300(DRINK別) door:2800(DRINK別)
プロフィール
BUGY CRAXONE
1997年5月結成。99年3月Victor Entertainmentよりデビュー。2003年4月レーベルとマネージメントを兼ねた『ZubRockA RECORDS』を設立。07年、増子直純(怒髪天)主宰のレーベル『Northern Blossom Records』で活動開始、自主イベント「COUNTERBLOW 」も継続して開催し活動の幅を広げる。
2011年、2度目のRISING SUN ROCK FESTIVALへの出演を果たすなど、ライブパフォーマンスに定評のある彼ら。今後の活動に乞うご期待!!








『ハレルヤ / ボクを信じて』